VXJ: Volatility Index Japan


VXJ研究グループが提案するボラティリティ指数
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インプライドボラティリティとは

インプライドボラティリティとは、オプション市場参加者がそのオプションの参照資産に対して将来どれほどの価格変動を見込んでいるかを、市場価格データから"逆算”したものです。将来激しい価格変動(高いボラティリティ)が予測されると、その資産に対するコール/プットオプションの価格は通常高くなります。つまりオプション市場価格は、将来の価格変動リスクについての情報を反映していることになります。Black-Scholes理論価格公式を用いてボラティリティパラメータをオプション価格から逆算したものは 、Black-Scholesインプライドボラティリティと呼ばれ、とくに有名ですが、これは通常オプション満期・行使価格ごとに異なった値を取ります。


モデルフリーなボラティリティ指数

オプション市場価格データから得られる、満期・行使価格ごとの情報を、一つに集約したボラティリティ指数は、その日の期待ボラティリティを定量的に把握するための参考指標として有用です。 集約の一つの方法として、その日から将来一定期間の累積ボラティリティ(累積分散)の期待値を考えると、これはコール/プットオプション市場価格を基に、Black-Scholesモデルなどの特定なモデルには依存しない方法で、近似的に計算できることが分かっています。Chicago Board Options Exchange (CBOE) はこのモデルフリーな期待値に対する一つの近似計算法を開発し、それに基づいてS&P500のボラティリティ指数VIXなど様々な指数・資産価格に対するボラティリティ指数を算出し、公開しています。


インプライドボラティリティの近似誤差

CBOEのVIX計算式によるボラティリティ指数は、モデルフリーな累積ボラティリティ期待値が導く理論値に対する一つの近似に過ぎません。この計算式はその期待値の表現に含まれるある無限区間の積分を単純なRiemann和で近似したものなので、本来求めるべきインプライドボラティリティから、積分の離散化誤差と有限区間への打ち切り誤差分だけ乖離してしまいます。記憶に新しい金融危機の局面では、とくに有限区間への打ち切り誤差によるボラティリティの著しい過小評価が顕在化しました。金融危機においては市場の恐怖を反映して非常に高いインプライドボラティリティの値が観測されましたが、VIX計算式はその恐怖の度合いを捉えきれていませんでした。


より信頼性の高いモデルフリーなボラティリティ指数

CSFI-VXJ研究グループは累積ボラティリティ期待値の新しい近似計算法を開発し、これに基づく日経平均株価のボラティリティ指数VXJを公開しています。問題固有の非線形変換を適用することで、オプション価格のより自然な補間・補外を実現し、また数値積分も回避されています。シミュレーションによってこの新しい方法がCBOEのVIX計算式に比べて、インプライドボラティリティの近似を大幅に改善することが確かめられています。また予測の観点からも、新しい指数が実現ボラティリティに対して、より高い説明力を持つことが実証研究によって示されています。詳しくはディスカッションペーパーをご覧ください。


改訂履歴

2011年8月12日
より精度の高い正規分布関数の近似公式の採用に伴い、CSFI-VXJ の数値修正を行いました。

2013年9月2日
権利行使価格に関する取引制度改正に伴い、2013年9月2日にCSFIは2つのボラティリティ指数VXJとCSFI-VXJをそれぞれVJOとVXJに改称しました。CSFIは、VIXの日本版として制度改正の影響を受けないVXJ(旧CSFI-VXJ)の利用を推奨します。今後は、VXJのみを週1回更新し、VJOは月1回更新される時系列データとして公開していきます。

2014年1月
VJOの時系列データ更新を停止しました。

VXJ(旧CSFI-VXJ): VXJ利用ガイド
VXJ(旧CSFI-VXJ): 解説論文 (IJTAF掲載(2011)誤植修正済み)
VJO(旧VXJ): VJO解説 (この文書は旧VXJについて解説したものを当時のまま記載しています。)

VXJ研究グループメンバー
仁科一彦・Nabil Maghrebi・大屋幸輔・生方雅人・深澤正彰・山崎和俊・石田功・黒瀬雄大・高橋慎・久納誠矢
免責事項
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