MMDS大阪大学 数理・データ科学教育研究センター
Center for Mathematical Modeling and Data Science,Osaka University

非線形回帰における対数周辺尤度のスケーリング挙動

徳田 悟 准教授(九州大学情報基盤研究開発センター附属汎オミクス計測・計算科学センター)

大阪大学 データ科学セミナーシリーズ 第61回

非線形回帰における対数周辺尤度のスケーリング挙動

徳田 悟 准教授(九州大学情報基盤研究開発センター附属汎オミクス計測・計算科学センター)

ベイズ的モデル選択は対数周辺尤度を最大化するモデルを最適とみなす統計的手法である。Schwarzは正則モデルに対する対数周辺尤度の漸近挙動を明らかにし、その近似としてベイズ情報量規準(BIC)を定めた。Watanabeは特異モデルの場合も含めてそれらを一般化した。 BICは一致性を持つが、観測データの質(ノイズ分散)を無視する極限での近似であり、対数周辺尤度がノイズ分散の大きさにどう依存するかは非自明な問題である。本講演では非線形回帰のセットアップにおいてノイズ分散と対数周辺尤度の間に成り立つ有限サイズスケーリング関係を導出し、自己平均性が成り立つが一致性は成り立たない極限におけるベイズ的モデル選択の典型性を示す[1]。
[1] S. Tokuda, K. Nagata & M. Okada, "Intrinsic regularization effect in Bayesian nonlinear regression scaled by observed data", Phys. Rev. Research 4, 043165 (2022).

講師: 徳田 悟 准教授(九州大学情報基盤研究開発センター附属汎オミクス計測・計算科学センター)
テーマ: 大阪大学 データ科学セミナーシリーズ 第61回
日時: 2024年01月12日(金) 16:50-18:20
場所: 基礎工学研究科J棟617号室(対面のみ開催)
参加費: 無料
参加方法: 事前申し込みは不要
アクセス: 会場までのアクセスは下記URLをご参照ください。
https://www.es.osaka-u.ac.jp/ja/accessmap/index.html
お問い合せ: 寺田 吉壱(e-mail: terada.yoshikazu.es[at]osaka-u.ac.jp)までご連絡ください。