非同期・ノイズ付観測拡散過程のmisspecified modelとニューラル・ネッ トワーク
荻原 哲平 (統計数理研究所)
大阪大学 数理・データ科学セミナー データ科学セミナーシリーズ 第39回
非同期・ノイズ付観測拡散過程のmisspecified modelとニューラル・ネッ トワーク
荻原 哲平 (統計数理研究所)
近年株式市場における株の全取引の情報を記録した「高頻度データ」の利用可能性が高まり,それをボラティリティや共分散といった金融リスク量の推定に用いるような統計解析が研究されている.このようなデータには「非同期観測」「マーケット・マイクロストラクチャー・ノイズ」といった統計解析上の問題が存在する.また,株式市場のミクロ構造には日内・曜日季節性やボラティリティ・クラスタリングや様々な特性があり,株価を正確に記述するパラメトリック・モデルの設定が困難である.真のモデルを含まないパラメトリック・モデルはmisspecified modelと呼ばれる. このような問題は機械学習を適用する際にも必然的に生じる.
本講演では,非同期・ノイズ付観測拡散過程に対する最尤型推定法を紹介し,misspecified modelにおける漸近挙動の違いなどを扱う.Misspecified modelでは最尤型推定量に漸近バイアスが生じ,それを修正した推定量を考えることで最適な収束レートを達成する推定量を考える.また,ニューラル・ネットワークを用いたモデルにより高頻度データから株価モデル構造を学習するアプローチについて紹介する.
講師: | 荻原 哲平 (統計数理研究所) |
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テーマ: | 大阪大学 数理・データ科学セミナー データ科学セミナーシリーズ 第39回 |
日時: | 2019年01月15日(火) 14:40-16:10 |
場所: | 大阪大学豊中キャンパス基礎工学研究科 J棟 J617号室 |
参加費: | 無料 |
参加方法: | |
アクセス: | 会場までのアクセスは下記URLをご参照ください。 http://www.es.osaka-u.ac.jp/ja/access.html |
お問い合せ: | 本ウェブサイトの「お問い合せ」のページをご参照ください。 |