DFIコース概要
金融・保険・年金数理に関わる学際的な分野での専門家を育成する文理融合型教育プログラム。 高度に複雑化し国際的にも相互に大きく関連し合う金融・保険の分野におけるスペシャリスト(金融・保険人材)を継続的に育成
DFIでは目的に応じて3つのコースを設けています。
数理計量ファイナンスコース
「数理計量ファイナンスコース」では,3コース共通で学ぶファイナンス理論・実証の数学的基礎および金融経済に関する基礎教育を踏まえ,数理的・計量的手法の習得を主眼においた数理ファイナンスに関わる教育プログラムを提供しています。裁定理論・マルチンゲール理論に基づく市場の数理モデリングとその数理解析,特に,その解析手法として重要な時系列解析,確率微分方程式・確率解析,統計解析,数理計画法,確率制御に関する豊富なカリキュラムを提供し,それらを援用した数理計量ファイナンスの高度な教育を目指しています。また,リスク計測・評価と管理に関する新しい数学的基礎理論に係わる講義や実務家教員による実務的側面からの教育も用意しています。
【数理計量ファイナンスコース講義例】
確率解析,統計解析,統計的推測,金融数理概論,確率微分方程式,時系列解析など
金融経済・工学コース
「金融経済・工学コース」では,近代経済学を確固としたバックグラウンドとして,ファイナンス理論を体系的に学ぶことを一義的な目的としています。その一方で,その実学としての側面を重視した工学的視点から,広範にわたる関連分野への応用力を効率的に修得することをも大きな柱としています。したがって,ファイナンス・金融経済学・金融工学の基礎理論はもちろんのこと,確率・確率過程や最適化に関する基礎数理,金融資産の運用・価格付けやリスク・マネジメントに関する数理・数値計算スキル,各種金融データに対する統計的・計量・実証分析,金利や為替レートに関する金融政策の経済分析,事業や企業の分析・評価,等々について,非常に高度でバラエティに富んだカリキュラムを提供しています。
【金融経済・工学コース講義例】
コーポレート・ファイナンス,金融工学,アセット・プライシング,企業分析と評価など
インシュアランスコース
「インシュアランスコース」は他コースとの共通科目に加えて「保険数学1」(担当は保険業務の経験者)の単位を取ることで修了できます。アクチュアリーの数学試験対策はこの「保険数学1」のみです。近年の保険業務は金融事情と密接な関係にあり、将来、保険業務に就いた後に確率過程論や数理ファイナンスの知識は必ず必要になり、それらは就職後に身につけるのが難しく大学院でこそ習得しておくべきだ、という考えに基づいて共通科目の履修を重視しています。
【インシュアランスコース講義例】
保険数学1,年金数理,確率解析,確率微分方程式など
目的 | 博士前期課程レベル(修士課程レベル) |
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高度な数理的・計量的手法の修得 | 数理計量ファイナンスコース |
金融経済・工学に関する幅広い知識の修得 | 金融経済・工学コース |
アクチュアリー,保険年金業務の知識とスキルの修得 | インシュアランスコース |