センター長メッセージ

センター長:鈴木 讓
数理・データ科学教育研究センター(Center for Mathematical Modeling and Data Science,以下,MMDSと略)は、金融・保険数理、数理モデリング、データ科学の3部門を中心に、次世代の人材育成と学術・産業界への貢献を目指して活動しています。2015年の設立以来、数理・データ科学分野の教育研究の中核として、数多くの実績を積み上げてきました。特に、大学院副専攻プログラムや高度副プログラムを通じ、多様な受講者に高度な教育機会を提供し、その社会的意義が高く評価されています。ひとえに、歴代のセンター長および鈴木貴副センター長のご尽力によるものと思われます。一方で、設立から10年が経過した現在、特にデータ科学部門への社会的ニーズが急速に高まる中、MMDSの特質が他大学の類似センターに埋もれつつあることを危惧しています。また、社会や産業界において十分な貢献を果たしてきたとは言い難く、私はセンター長として、この状況を改善し、MMDSが持つ本来のポテンシャルを最大限発揮する体制を構築したいと考えています。
これまでは、データ科学部門では、データ科学、統計学、機械学習の基礎教育を中心に展開してきましたが、リスキリングを求める社会人に限定された恩恵にとどまっていました。今後は、より実践的で産業界の課題解決に直結するプログラムを展開し、企業の担当者が業務を進める中でデータ科学を適用する支援体制を構築したいと考えています。共同研究と指導を融合させた中間的なアプローチを採用し、大学と企業が共に課題解決を模索する場を提供していきます。また、金融・保険数理や数理モデリング部門の強みを生かし、データ科学部門との連携を強化することで、MMDS全体としての存在感を再び際立たせることを目指します。シリコンバレーの研究者や企業がStanford大学を頼るように、MMDSが社会にとって必要不可欠な拠点となることを目標に、産業界と学術界の架け橋となるべく邁進していきます。関係者の皆様のさらなるご支援とご協力を心よりお願い申し上げます。
2025年4月
大阪大学 数理・データ科学教育研究センター長
鈴木 讓