受講内容Contents

受講内容

本プログラムは、課題解決型セミナーによる実践教育をおこなうリスキリング講座で、提供するe-learningコンテンツの活用や、指導教員のサポート配下で、異業種に携わる少人数社会人グループでの実践的なセミナー指導などを行います。

プログラムが提供する6つの科目の中から1科目を選択でき、受講生の方々には解決したい課題を提出していただき、HRAM(一般社団法人数理人材育成協会)が提供する60科目のe-learning教材やAI / データ利活用研究会を適宜参考にしながら必要知識を習得していただきます。

各科目は少人数クラス(定員5名)となっており、担当するMMDS(数理・データ科学教育研究センター)のユニット / 連携研究室教員による仮想的な研究室に配属されます。各科目ごとに学際的な指導教員2名(うち1名は企業等からの外部講師)が配置されており、プロフェッショナルから学術と実践の両面からの指導のもと、課題を発見し問題を解決していきます。

プログラム科目

科目1:計算生物学
担当講師:鈴木 貴
課題:生命動態の再現と制御予測
授業の実施方法:遠隔セミナー
概要
数理モデルとシミュレーションによって生命動態を再現して臨床医学に応用します。
習得できる能力
データ分析、数値シミュレーション、数理モデリング
科目2:ロボティクス
担当講師:高野 渉
課題:在宅勤務で生ずる職場の課題や医療機関での介護の問題
授業の実施方法:遠隔セミナー
概要
少子高齢化の下でのAIによる介護補助、東京オリンピックを契機としたスポーツ競技への脚光、コロナ禍の巣ごもりが強いられた状況での運動の重要性の再認識など、近年、運動センシング技術の発達による運動のDX化が進んでいる。
本科目では、数学・統計・機械学習・バイオメカトロニクス・プログラミングなどの観点から、身体運動をデータ科学するためのリテラシーおよびスキルを取得し、在宅勤務で生ずる職場の課題や医療機関での介護の問題に取り組む。
習得できる能力
画像処理による骨格検出・身体運動のデータ化 / データ科学・機械学習の分析 / 歩容解析・転倒予知 / 身体運動のビッグデータ / スポーツ・製造工程のスキル抽出 / 日常生活の行動認識アプリケーション
科目3:人工知能
担当講師:松原 繁夫
課題:企業でのAIシステム構築における課題
授業の実施方法:遠隔セミナー
概要
現行の機械学習は外挿を苦手とする。また、複数のAIシステムが動作する環境ではフラッシュクラッシュのような不安定な状態を引き起こす。AIの社会実装を目指すにはこれらの問題を克服する必要がある。
本科目では企業でのAIシステム構築における課題を先取りし、その解決に取り組む。
習得できる能力
人工知能とゲーム理論、また基礎理論とフィールドの観点から、人と機械、機械と機械の集合知を実現する、AIに関するリテラシーとスキルが取得できる。
科目4:計算論的心理学
担当講師:朝倉 暢彦
課題:教育産業や職場での人材育成の課題
授業の実施方法:遠隔セミナー
概要
AIを用いた知能エージェントとヒトとのコミュニケーションの質は、現時点ではヒトとヒトとのインタラクションに遠く及ばない。AIとヒトが互いの状態を理解しながら協調的な行動をとるための技術・仕掛けの開発が急務である。
本科目では、ヒトとAIの能動的インタラクションに対する数理モデルの構築と行動実験を通して、ヒトの心的状態を推定するAIの実装、データサイエンスを用いてヒトの行動・意思決定を解析して教育産業や職場での人材育成の課題にアプローチする。
習得できる能力
対話型エージェント実装技術(深層学習・Reservoir computing) / 機械学習アルゴリズム実行のためのプログラミング技術 (Python・R) / ベイズ統計を基礎としたヒトの行動データ解析技術 (R・Python)
科目5:数理工学
担当講師:鈴木 貴
課題:製造過程のシミュレーションと製品規格検査
授業の実施方法:遠隔セミナー
概要
計測データによる数理モデル構築とシミュレーションデータの解析による計算コストの削減に取りくみます。
習得できる能力
データ駆動モデリング、数学解析、数値シミュレーション
科目6:情報工学
担当講師:鈴木 貴
課題:DXによる社内イノベーションの実践
授業の実施方法:遠隔セミナー、スクーリング、出前授業の併用
概要
マンツーマンの指導により社内DXイノベーションのリーダーを育成します。
習得できる能力
課題設定力、全体俯瞰力、データ解釈力

受講スケジュール

6か月(授業時数は毎週3時間 × 24回 = 72時間)

遠隔オフィスによるオンラインセミナーを週1回、全体セミナーを月1回開催して、異業種に携わる小人数の社会人に対して実践的なセミナー指導を行います。

セミナーにおける討論を通して個々の受講生に対して課題解決方策を提示し、職場において実践していただき、メール等による継続的な技術指導の下に、各研究室で成果報告と討論を行い、全体ミーティングで検証します。

課題発見の実践 / 12回

問題解決の実践 / 12回